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TRAIL TRIP IN LADAKH 第4章〜カルドン峠セカンドアタック〜

2016.8.15

皆様こんにちは。平馬です。

ラダック滞在が十日を過ぎ、帰国の日を指折り数えながらもこの地を去る寂しさを感じ始めていました。

今回お届けするのは、1度目は雪で閉ざされ頂上まで行くことができなかったカルドン峠へのリベンジの様子です!

 

前回書き忘れましたが、外国人観光客がこの峠に向かうにはILP(インター・ライン・パーミット)と呼ばれる許可証が必要になります。まずはこの許可証を取りにレーの中心地に向かいます。

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何度か道を尋ねながら到着!『HIDDEN HIMALAYA(ヒドゥン・ヒマラヤ)』

ここは「ラダックの小さな旅行代理店」という日本語表記の看板からも分かる通り、レーで唯一の、日本人女性の方が経営されている旅行会社です。

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中に入ると思ったより広く、清潔感のあるさっぱりした空間。ここで各種手続きを行います。

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こちらがオーナーの上甲紗智さん。気さくで話しやすい方でした。

ここでは、日本人が気になりそうは細かい所まで丁寧に説明してくれるので、初めての方も安心して旅のアテンドを任せることができます。ちなみに、一泊二日で行ったパンゴン湖への行程でも、マウンテンバイクに乗って撮影をしながらという趣旨を理解してドライバーを手配してくれたりと大変お世話になりました。

二人のお子さんと暮らすレーでの生活を綴った上甲さんのブログ『ラダははブログ』も面白いので是非チェックしてみてください!

 

それでは話を戻します。二度目となるカルドン峠までの運転は、一回目と同じおっちゃんにお願いしました。

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ゆるい雰囲気がラダックらしい最初のチェックポスト。ここより先の車道はほとんど舗装されておらず、上下左右にかなり揺れます。

前日の夜、同じ宿に泊まっていたインド人タトゥーアーティストとカメラの話題で盛り上がり、ついついラムを飲みすぎたせいもあり、この旅で最も過酷な移動となりました。

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今にも昇天しそうになりながらなんとか頂上に到達!写真はドライバーのおっちゃんと。

二日酔いと高高度のダブルパンチで体調は最悪。バイクを組み立てるだけで息が上がる始末。

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そんな体とは対称的に空は、いや『宙』と書いた方がしっくりくるかもしれません、宙は群青色に晴れ渡っていました。

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頂上付近はかなりの急傾斜が続くため、トレイルではなく車道をダウンヒル。

雪も消え、乾いた褐色の大地が続きます。写真左側の車道を下っていく松本を撮影したのですが、周りの山が大きすぎて全然写りませんでした。

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もうちょっと寄ってみましょうか。見えますか?笑

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さらにもう少し。いましたね。

この3枚を下から見ていくと、周りの山の大きさがわかると思います。

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車道を外れトレイルへ入ると、牛とヤクの配合種であるゾッキョという動物の群れに遭遇。

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顔つきは牛よりも鋭く、毛はヤクより短め。

彼らは子孫を残すことができない種だと聞かされ、僕は切ないなという感想を抱きました。

牛とヤクの両方の魂を持ち、新しい種として命を授かりながらそれを未来に繋ぐことができないというのはどんな気持ちだろうと考えていました。

しかしそんな彼らの顔は常に穏やかで、まるで、『種の繁栄』という生命の生存本能からも解き放たれ、別の次元にその魂を置いているような気さえしました。

…..気のせいか。

 

 

その後も撮影をしながらトレイルを下り続けました。

ボッコボコでガレッガレのトレイルに弄ばれ、僕の手足は限界でした。

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それでも、そんなことはお構いなしに雲は流れ、美しい景色は広がり続け、荒れたトレイルは続くのでした。

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空の色が雲で隠れると、もはやどこか別の惑星にいるのではという錯覚に陥ります。

長い年月をかけて岩に刻まれた紋様は幾重にも折重なり、複雑な造形を作り出し僕を魅了しました。

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(….美しい)

 

 

 

 

 

 

 

おっとすいません、魅了されてました。

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長くなりましたが、最後は僕のバイクに群がる牛たちの写真でお別れです。

岩しかないこの場所では珍しいのでしょう、どこからともなく集まってきました。

このあと、僕のバイクが彼らのヨダレでべちゃべちゃになったのは言うまでもありません。

 

次回は最終章ということでこの旅の総まとめを書きたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。ジュレー。

 

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