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TRAIL TRIP IN CAUCASUS プロローグ

2017.10.17

みなさんこんにちは。平馬です。

今回の内容はですね、言わずもがな海外遠征2017のレポートでございます。

今年は『TRAIL TRIP IN CAUCASUS』と銘打ちましてジョージアなる国にあるコーカサスの山々に出かけてきました。

ジョージア?アメリカの?こーかさす?あ、カブトムシ!?などと出発前の僕と同じ考えの方は前回のブログをご覧ください。

 

さて、ジョージアについての予備知識を入れていただいたところで早速参りましょう!

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9月27日の午前4時に西伊豆を出発、成田空港へ向かいます。

昼12時のフライトでロシアのシェレメーチヴォ空港を経由し、ジョージアのトビリシ国際空港へという行程です。

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目的地まではロシアの航空会社AEROFROT(アエロフロート)で十六時間の空旅です。

去年のラダックへの遠征の際には輪行バックにてバイクを運びました。

行きは何の問題もありませんでしたが、帰国後に前後輪のパンク、ディレイラーハンガーがひん曲がったため今回は段ボールに収納して運びます。

空港入り口で自動ドアを通れないというアクシデントと、空港内の人にめっちゃ見られ「わ、何だろあれ」「多分テレビだよ」とヒソヒソ言われる以外は特にトラブルはありませんでした。

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飛行機の整備トラブルで20分ほど遅れて機内に搭乗。

とても高圧的で美しいロシアンCAが登場するビデオをぼんやり眺め、非常時の注意事項のアナウンスが流れ始めると同時にエンジンスタート。

アナウンスが流れ終わる頃にはすでに滑走路を走っていました。せっかちなのか仕事は早いのか、何ともロシアらしい旅の始まりでした。

 

シェレメーチヴォ空港までの9時間は主に映画を見ていました。

晩飯の直前にエイリアンを見てしまったのが悔やまれました。

 

ロシアと日本は時差が6時間あるので、到着したのは現地時間の午後3時。ここで6時間の待ちです。

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今回はBOSSもキャメラを持参したため、僕の写真もちょこちょこ出てきます。大抵はマヌケヅラしてますが。

これと言ってすることもなく、とりあえずロシアの美味しいドラフトビールをいただいたあと空港内をぶらつきました。

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書いてあるロシア語は全く読めません。見当もつきません。

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自動販売機で売っていたスニッカーズスーパー。中身は小さいサイズが2個入っていて、ペヤングの超大盛りと同じ原理でした。

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同じく自動販売機で売っていたプーチンのiPhoneケース!

パイロット、軍服、スーツの3種類展開でパイロットバージョンを購入しようと思いましたがサイズが合わず断念。

ちなみにお値段は900ルーブルで1800円くらい。安い、のか?

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その後は、確か『Always Friday』だったか、素敵な名前のレストランで2杯目のおビールとハンバーガーをいただきました。

どうゆうつもりなのかハンバーガーに挟まっているベーゴンがキャラメルのように甘く、フワフワのパンとジューシーなハンバーグとの相性がアレでした。

あとその時、歯にくっついた激甘ベーコンのおかげで奥歯が虫歯になっていることに気づき、旅への一抹の不安を覚えました。

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そんな僕をよそに、旅慣れ甚だしいBOSSは優雅に寛いでおりました。

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日本に帰ったら歯医者に行かねば。などと考えているうちに日も落ちすっかり夜に。

ジョージア行きの搭乗口には、ロシアまでは半数以上を占めていた日本人もほとんどいなくなりました。

 

例のごとくアナウンスの途中でさっさと飛び立ってしまう飛行機は、約3時間で僕らを首都トビリシまで連れて行ってくれます。

離陸前に寝落ちした僕が目を覚ました時にはすでに離陸体制に入っていて、体感は15分ほどのフライトでした。

 

荷物の受け取りもスムーズに済み、拍子抜けするほどアッサリ入国完了。

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さっそくジョージア語がお出迎え。これまた全く読めません。

唯一覚えたのが、右から2番目のメリケンサックみたいなやつが『L』ということです。

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当然英語の表記もあるわけですが、文字数の注目してください。たまたまかもしれませんがジョージア語めっちゃ長い。

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時刻は午前3時ですが、空港内には人が絶えず賑やかでした。

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さすがワイン発祥の国、レストランにはずらりとボトルが並んでいました。

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空港内はとても綺麗で清潔感がありました。グリーンが目に優しく、空気も綺麗な気さえしました。

が、よく見たら全部作り物だったので完全に気のせいでした。

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深夜のレストランにバラの花束と青年の姿が。

恋敗れたのか、それともこれから始まるのか、いずれにせよ君に幸あれ!などと妄想しておりましたが休憩中の花売りの方でした。

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到着時、首都トビリシは雨。日本より気温は低く、薄手のダウンが欲しいくらいの気温でした。

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前回のラダックでもそうでしたが、ここジョージアでも日本者大活躍。TOYOTAが一番多く、次いでMITSUBISHI、HONDAが多い印象でした。

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第一ジョージア美女。正確には写真に収めたのが初めてで、実は第45美女くらいです。

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現地通貨も入手。単位はラリです。1ラリが大体50円くらいでした。

1ラリ以下はテトリ。100テトリで1ラリのため、5テトリ硬貨などはお釣りで渡されたまま使う機会がなくかさばるばかりで、大半はよく分からない募金箱に入れてきました。

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午前4時。ニワトリのマスコットがチャーミングなタクシーに乗り込み宿へ。

住所を伝えるも、分からないからナビしてくれと言われ、そんな辺境なのかこの宿は!と思いながらもナビを開始するも英語が伝わらず通りを曲がり損ねること2回。

最終的に工事中の道をバタバタと揺られながら宿に到着。15分ほどの道のりでしたがそれ以上に感じました。

 

宿に着き、BOSSが手続きをしている間にバイクの入った段ボールを下ろしました。

ノープロブレムと言って屋根に乗せられた僕の段ボールは案の定ずぶ濡れに。

通常ここまでは30ラリだけど、上に乗せてあげたから40ラリね。とのたまうドライバーに抗う気力もなく40ラリを支払いました。

『バイバイ、ヤポン』と満面の笑顔で手を振るドライバーを、やかましいわ。と思いながら見送り宿に入りました。

ちなみにヤポンはJAPANのこと。ジョージアでは『J』が『Y』の発音になるようです。

 

宿の女性スタッフは早朝にもかかわらず快く迎えてくれました。

自転車を持ってきていて部屋に入れたいという旨を伝えるとどれどれと玄関に置いてあった二つの段ボールを見にきました。

箱を見るなり何故か爆笑されながらも自転車を部屋に入れる許可をもらった僕たちは、3階にある部屋まで大荷物を運びました。エレベーター?なんですかそれ?

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息を切らしながら運搬を終えた僕らはバルコニーに出ました。

そこからは、一晩中街を照らし続けているであろうオレンジの街灯の連なりと、霧を穿ち妖艶にそびえる塔が織りなす不思議な夜景が広がっていました。

ぼーっと眺めていると、段ボールがどこかのツボに入ったらしい女性スタッフが自家製ワインを持ってきてくれました。

少し甘めでスッキリした赤ワインで眠気を思い出した僕はそのまますぐに眠ってしまいました。

 

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翌朝、バルコニーに出ると街の全景が見えました。昨晩かろうじて見えていた山の奥にはさらに大きな尾根が控えていました。

箱に収納されたバイクを元の姿に戻し、バイクパッキング用の装備を取り付け街の散策に出かけました。

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僕たちの宿はトビリシの中でもダウンタウンに位置するらしく、気の向くまま舗装もままならないアーバントレイルライドを楽しみました。

驚くことに、街には自転車というか二輪車が全くと言っていいほどいませんでした。

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家屋のほとんどはレンガ積みでできておりいたるところに補修の跡が目立ちます。

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信号がほとんどないトビリシの街では、フランスよろしくバンパーはぶつけるものなのでしょう。

一つ違うのは修理ができないこと。みんながぶっ壊すバンパーは人気パーツで品薄なのでしょうか、前方フレーム抜き出しの車を多く見かけました。写真の車に至ってはナンバーをタイラップで止めてあります笑

こんな攻めた車に乗っているドライバーほど『Taxi?』と笑顔で聞いてきます。自転車があるため当然断りますが、無くても答えは同じでしょう。

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レストランを探しながら走るも見つからず、パン屋で昼食をとりました。

1ラリのミートパイ風なパンは、日本のそれとは違い生地がしっとりと重厚でかなりの食べ応えがありました。

 

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腹ごしらえを終え引き続き街を散策中、けたたましいクラクションが聞こえてきました。

振り返るとサイドミラーにリボンをつけた車の一団が。おそらく結婚式でしょう、そしてよほどめでたく嬉しいことらしくみんなハイテンション。

カメラを向けると助手席、後部座席の人たちまで満面の笑み。

このあと飲み会ならめっちゃ行きたい!と遠く異国からの訪問者にも祝福の気持ちが湧き上がりました。

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自転車を走らせ石畳の坂を下るとそこは一気に観光地。

川のほとりのプチ断崖絶壁に立つ宿が並びます。

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橋の向こうには色とりどりの建物が並び、多くの人々が行き交い賑やかな雰囲気に。

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街を走るタクシーで日本車に次いで多いのがドイツ車、ツーベンです。

前述の通り信号の少ないトビリシでは頑丈さが正義なのでしょう。

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中にはこんな鳥山明先生デザインなトラックも。

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そしてマシーネンクリガーライクなデザインのトラックも。

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小腹が空いた僕らはレストランに入り、郷土料理のヒンカリを食べました。

直径は5cmほど、皮の厚い水餃子といったところでしょうか。肉汁たっぷりで美味でございました。

一つ一つ具を包むのはかなり大変なのではと思いましたが、どこのレストランにもあるとこを見るときっと熟練した職人が一人はいるのだろうなどと思いながら頬張りました。

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ここでもやはりおビールを。ジョージアのグラスは全体的に細長いものが多かったです。

泡をグラスより高く盛るのがジョージア風か!と思いましたが後にも先にもこの店だけでした。

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その後立ち寄ったスーパーマーケットで市販のヒンカリを発見。職人はいませんでした。

 

ここで一度自転車を置きに宿へ戻ることに。

道中、より深いアーバンライドを求めた僕らはかつての用水路と思われる道を走り、結果泥だらけになり宿の前で自転車を洗うハメになりました。

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シャワーを浴び夜のトビリシに繰り出しました。

昼間より多くの賑わいを見せる街にウキウキしながら、ワインとチーズを求めて歩みを進めます。

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入ったレストランで注文したのは『DRY RED』と表記されたワイン。

グラスに注いでくれたあと、ナプキンを慣れた手つきでくるくると巻きつけ、リボンなのかネクタイなのかよく分からない状態で置いていってくれました笑

お味は非常に美味しく、BOSS曰く日本なら7〜8000円するとのことでした。幸せ。

 

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一緒に頼んだピザ。チーズの味が味蕾にダイレクトに訴えかけるほど濃く、めちゃくちゃ美味しかったです。

チーズとワインが合うというのはこういう状態のことなんだなと再認識させられる味でした。

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裏のラベルも素敵でした。

『Enjoy it with music』 外のテラス席だったためBGMは一切聞こえませんでしたが、トビリシの街の雑踏に耳を傾けながらのディナーは格別でございました。

 

さて長くなりましたが今回はここまでとさせていただきます。

次回はいよいよこの旅のメインでもある100kmに及ぶバイクパッキングの様子をお届けします。

先に言っておきますと、ここはあの素敵なトビリシがあった国と同じ国か!?と思えるほどパンチの効いた旅となっておりますのでお楽しみに笑

 

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

またここでお会いいたしましょう。それでは。

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平馬

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