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ロードトリップ in コーカサス / Days of Wine and Roses

2018.3.13

ブログでは久しぶりになります。松本です。

時間が空いてしまいましたが昨年の秋に出掛けてきた

ジョージア/コーカサスの旅の続きを書いていこうと思います。

 

今回の旅の一番の目的はコーカサスの最深部にあるトレイルを旅する事でした。

TRAIL TRIP IN CAUCASUSのブログ

はスタッフ平馬がいくつか書いているのでぜひそちらも読んでみてください。

 

TRAIL TRIPの続きがどうなったかというと、

最終目的地のオマロの村にたどりついたところまで良かったのですが、

ここで再び大雪に見舞われ峠は1m近い積雪。

この村に数日間閉じ込められることになってしまいました。

余裕をみて行程を組んでいましたが、

一足先に帰って仕事に復帰するはずだった平馬はこの雪のため帰国便を逃すことに。

まぁ、辺境を旅するにはこれくらいの事があって当然。

日がな一日、薪ストーブにあたりながら近所のおばちゃんたちと、

あまりよく判らないロシア語で話しをしながら

ローカルワインを飲む日々もとても良いものでした。

1週間のトレイル旅を終え首都のトビリシへ戻り、

宿に荷物を放り込むとオールドトビリシへ。

ちょっと良いレストランで旅を無事に終えた祝杯を挙げなければなりません。

Organique Josper Bar

炭火で様々な肉焼き上げてくれる素敵なBARです。

もちろん、ワインの取り揃えも素晴らしく何度も通ってしまいました。

Google評価4.5だけあり、接客も料理も最高です。

トビリシへ行かれる際はぜひ行ってみてください。

 

本当にジョージアに来てからすべての食事が濃厚で力強く、

それはもう驚きの連続なのです。

いつも海外に行って日本に帰ってくると、

「やっぱ日本食が一番!」

となるところですが、今回は日本の肉や野菜って全然うまくないと感じてしまいました。

これはちょっとカルチャーショックです。

コーカサスの山に入ると判るのですがほとんどが広葉樹の森なんですね。

落葉してたっぷりと養分を含んだ山から流れ出る川の水が、

家畜や野菜を濃厚に育ててくれるのでしょう。

日本の果物は糖度を上げるのを追及して品種改良を繰り返しているので、

確かに甘いけど、味の持つ力は弱いと感じてしまいます。

 

コーカサスの冷たい風に引き締められて育った葡萄はまず甘さが来て、

その次に渋み。

そしてほんのりとえぐみが感じられると思ったら最後に再び甘さが来る。

味が立体感を持ってやってくるのですよね。

こんな葡萄で造られたワインは美味しいに決まっていて、

その歴史は8000年と言われています。

凄い国なんです。ジョージア。

 

さて、ここでトビリシの夜遊びについて少し。

石油などの資源が無い国が良くやる常套句で、

この国にも外貨獲得のためにカジノが数軒あるのです。

訪れた国にカジノがあればいつも少しだけ遊びに行くことにしています。

いつも、ルーレット一択。

ミニマムベット(最低賭金)1ドルのテーブルと5ドルがあり、

スタッフ平馬は1ドルテーブル。自分は5ドルテーブルへ。

 

隣に席にはアラブのおじさん。

向かいに座っていたのはイスラエル人のカップル。

どちらも熱くなっており特にアラブのおじさんは

10分もしないうちに3000ドルくらい突っ込み、

手持ちのチップが無くなると100ドル札を数十枚投げ出し両替を繰りかえす有様。

イスラエル人たちもかなり消耗しているようで、

泣きそうな顔をしながらゲームを続けていたけど

しばらくしてテーブルを離れていきました。

 

ほどなくして黒の26に400ドルを毎回賭け続けていたアラブのおじさんがヒット。

400ドル×36倍の14,400ドル。

どよめくフロア。歓喜するアラブおじさん。

こんな人間模様を久しぶりのウィスキーを呑みながら穏やかに楽しむのが乙なのです。

 

自分の方も小さく賭けていってささやかな勝利を。

カジノディーラーとコーカサスの山々に感謝!

平馬はどうなったかって?

聞かないでやってくださいww

 

翌日、一足先に帰国する平馬を送り出し、

カジノで旅の資金が潤沢になったのでレンタカーを借りることにしてロードトリップへ。

まずはジョージアの東、シグナギの町を目指します。

この辺りの土地がワイン発祥の地と呼ばれていて、

伝統的な製法で造られているワイナリーに立ち寄りました。

ジョージアの伝統的なワイン造りの製法は樽でワインを寝かすのではなく、

素焼きの壺に入れ地中に埋めて発酵させるやりかたで、

ユネスコの無形文化遺産にも登録されています。

 

色々な種類のワインを飲み比べさせてくれましたが、

いわゆる日本の試飲レベルではなく、普通にたくさん飲まされますw

「器によって味が変わるのも知らないといけない!」

と熱弁され、素焼きのグラスとガラス製のワイングラス、

2杯ずつ飲まなくてはならないのでこちらも本腰いれて挑んだ結果、

すっかりと酔ってしまいました。

けれど本当に素焼きの器で飲むと、味がまったく変わりますね。

ワインによって、気分によって器を変えて楽しむのも良いものでした。

 

 

こじんまりとしたマーケットと歩いて30分も歩けば周れてしまう小さな町ですが、

ジョージアの田舎町といったところです。

このマーケットで食べたプラムも、

「日本で食べているプラムはいったいなんなのだ!」

と思わず憤慨してしまうほど程に美味。

 

 

 

 

翌日、今度は一気にジョージアの西にある黒海を目指して。

西伊豆もそうだけれど、なんで西ってMellowな雰囲気になるのだろう。

 

 

 

子どもの頃からなんとなくあこがれていた黒海。

着いてみると冷たい雨が降り、老いた老婦人と犬しかいなかった。

夏のシーズンは観光客で賑わうそうですが。

 

更に足を延ばして西コーカサスの奥地、

ヨーロッパで最も標高の高い場所にある常在村。ウシュグリ村へ。

クルマでもアクセス出来てしまうために観光地化されていて、

なんだか早くもトゥシェティのトレイル旅が懐かしくなってしまいました。

長々と時間がかかってしまいましたがこれにて旅レポートを終えようと思います。

 

最後に、このTRAIL TRIP IN CAUCASUSですが

スイッチ・パブリッシング社から3月20日に発売される

日本で最も素晴らしいトラベルカルチャーマガジン

「旅に暮らし、暮らしに旅する」雑誌、COYOTEに掲載されます。

そちらではこの旅で撮影した最も良い写真と共に、

旅の核心に触れる文章を書かせていただきました。

ぜひ手に入れてご覧いただけるとうれしいです。

 

さて、次はどこのトレイルへ出掛けて行こうかな。

次回のTRAIL TRIPも楽しみにお待ちください。

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