TRAIL TRIP IN LADAKH 最終章

ジュレー!平馬です。

いよいよこのブログも最終章を迎えました。

今回は今まで紹介しきれなかった写真や、再び降り立ったデリーでの様子をお届けします。

(ちなみに挨拶で使っているジュレーは、おはこんばんちはにさよならとおやすみを足した、万能なラダックでの挨拶です)

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ラダックのトレイルライド最後の一枚。青と白そして茶色の3色しかない世界。

パリパリに乾燥した澄み切った空気、太陽の近さを感じさせる強い日差し、手を伸ばせば届きそうなほどの低い雲が落とすはっきりとした雲。

どれをとっても非日常であり、初めての体験でした。

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レーの町には犬が多い。みんな器用に日陰を見つけて気持ちよさそうに昼寝中。

しかし日が落ちて、街灯もほとんどなく暗くなった町は彼らの世界。会話のような遠吠えがあちこちから響いていました。

警戒心が強く、狂犬病の危険もあるためモフることは叶いませんでした。

 

犬からおあずけをくらった状態でふらふらと入った一軒のピザ屋。

キャンキャンと久しく聞いていない甲高い鳴き声が聞こえてふとテーブルの下を覗くと、

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うおーーーーーー!!子犬!こいぬ!ぱ、ぱ、パピーがおるやんけぇーーーー!!!しかもめっちゃ人懐っこい!

いやはやこの乾燥しきった辺境の地でカラッカラになってしまった僕の心に潤いが満ち….ん?….あれ!?

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もう一匹いらっしゃたぁぁアアァア!!!ストラップ噛んでる!構わん、一向に構わんっ!いっそくれてやるわ!

 

ふぅ、なんだこの店。最高かよ。

 

すいません、ちょっと取り乱しました。

ここからはラダック→デリーまでの印象に残った写真を紹介します。まずは一枚目。

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飽きるほど見てきた褐色の山々。

山肌には木々は全くと言っていいほど無く、代わりに堆積と隆起を繰り返してきた彼ら自身の歴史を刻みつけています。

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どこに行っても周りの興味を引くマウンテンバイク。当然、乗らせてくれとせがまれます。

おれも私もと代わる代わる人がやってきて、ちょっと目を離せば「え?お前誰だよ!」という人が乗ってたりします。

これもその一枚。お前誰だよ

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お前ら誰だよ。

 

 

IMG_0689 のコピー

伝統的な装いのレーの御婦人方。

RPGでラスボスの手前に出てきて、3体同時に倒さないといけない中ボスの雰囲気がありますね。

左の方は物理攻撃、真ん中は補助魔法やステータス異常系、右は攻撃魔法担当ですね。当然、水属性が弱点。

 

 

いよいよ約二週間滞在したレーを離れデリーに戻ります。

どんなに過酷な場所でも、どんなに帰国の日が待ち遠しくとも、思い出のつまった土地を離れるのは寂しいものです。

レーの空港に入り搭乗手続きへ。係りの女性から、荷物の超過した分の重さに対するアップチャージの説明を受け支払い窓口へ。

手持ちのルピーがなかったため、両替所やATMはどこかと尋ねると「町にある」との返答。

町まで戻らないといかんのかと焦る僕らを救ってくれたのは窓口のおっちゃんでした。

なんと『個人的に』両替を引き受けてくれたのです。

しかも、町での平均的なレートを申し出た僕らに対し疑うこともなく「ホント?」と冗談ぽく笑ってポンポンと紙幣を渡してくれました。

外国人だから、旅行者だから、髭面だからとかそんなことは関係なく助けてくれました。

僕は最後の最後まで、このラダックという辺境の土地に住む人々の優しさに胸がいっぱいになるのでした。

そんな朗らかな気持ちで最後の検問へ。無事通過し、機内に持ち込めない、没収したものを入れる箱に目をやると、ライターやマッチの中に生のニンニクが二つ転がっていました。

この二つのニンニクのインパクトに、窓口のおっちゃんの優しさがかき消されそうで少し焦りました。

 

 

そして僕らを乗せた飛行機は、一時間半で3000m以上標高を下げデリーに到着。

湿った空気が肺いっぱいに流れ込んでくる感覚で、あのレーの町からはずいぶん遠くに来たのだなと感じました。

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そしてデリーのバザールにあるホテルに宿を決め、帰国までの二日ほどを過ごすことに。

空気の濃さや気温の高さ、何より人の多さにクラクラしながら歩きまわりました。

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裏路地には生活感が溢れ、生きることへの執念のようなものさえ感じました。

ここデリーでも子供は純粋そうできらきらと輝いてました。

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カメラを向けると笑顔でポーズを取ってくれる子供達。

このあと撮影料だと言わんばかりにカメラと自分達を交互に指差し小遣いをねだられ、ポケットにあった小銭を渡すと飛び跳ねながら去って行きました。

味をしめたのか、さらに多くのキッズを引き連れ追いかけてくる彼らから逃げるのは一苦労でした。

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バザールの夜。

日が落ちてからも人の行き来と気温は変わらず、賑やかな熱帯夜は毎日続きました。

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最後は空港内のトイレ。

ひょっとしてインド人専用かと入るのをためらうほどのインパクト。

よりシンプルで分かりやすいフラットデザインが流行する現代においても、やはりインドはインドでした。

 

 

 

こまで、僕がラダックという土地に降り立ち、そこで見たことや感じたことを文章にするということの難しさに悶えながら書いてまいりました。

文化や風土の違いにとても大きな衝撃を受け、理解が追いつかず困惑したこともありました。

しかしそのどれもが決して嫌なものではなく、むしろ触れるたびに自分のちっぽけだった世界観が広がっていくことにワクワクしました。

ラダックから西伊豆に戻り、いま僕はこれまでと同じように日々を過ごしています。

それまでと見える景色が違ったり、人との接し方が大きく変わったりはせず、見慣れた風景の中でいつも通りの生活をしています。

しかし、こうやってブログを書き、写真を見返す時、ラダックの風景が鮮明に思い出されるのです。

マウンテンバイクに乗って西伊豆の古道を走る時、あの砂漠のようなトレイルを無意識に思い出すのです。

目に見える、または確かに感じられる変化というものは少ないですが、意識の裾野とでもいいましょうか、そういった根底の部分に確かにラダックは存在します。

今回の旅での刺激が、僕のこれからの人生にどう影響してくるのかは分かりませんが、行ってよかったとハッキリ言えるものでした。

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これにてラダック遠征記は終わりを迎えます。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

ラダックに住む人々への感謝と、雄大な自然への敬意を込めて。

UPDATE : 2016.08.22 matsumoto Category. : 遠征

TRAIL TRIP IN LADAKH 第4.5章〜バイクトリップインラダック〜

紳士淑女の皆様、ご機嫌麗しゅうございます。平馬です。

ラダック滞在が十日を過ぎ、帰国の日を指折り数えながらもこの地を去る寂しさを感じ始めていました。

連日マウンテンバイクにまたがりトレイルや車道、町中まで走り倒しました。そんな中いつも僕たちの視界にはモーターサイクルがいました。峠からの下りでは颯爽と追い抜き、タクシーでの移動の際は逆に追い抜かれ、その度にハイテンションでサムズアップをかましてくる彼ら。いつしか僕らは、エンジンついたやつにも乗ってみたいという欲求を抑えられなくなっていました。

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というわけで早速借りてきました。

ここラダックでのバイクは、この『ロイヤルエンフィールド』なるものほぼ一択です。

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青い空と褐色の山肌は相変わらず。

このバイクで向かう先は、レーの町から60kmほど離れた『チリン』という鍛冶職人が多くいる村。

ツーリングがてらお土産を買いに行こうというのんびり小旅行になる、はずでした。

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不穏な空気を匂わせたものの、序盤は順調。どこまでも真っ直ぐな車道を走り続けました。

レーから離れるほどに建物は少なくなり、道も荒れてきました。そんな道中、道を広げるための土木工事の現場に遭遇しました。

重機と手作業で岩を砕いている傍らに、無造作に置かれた数十本の筒状の物体。ダイナマイトでした。

 

もはや特に驚くこともなくバイクを走らせます。石でできた標識の「チリンまで」の数字が少なくなっていきます。

そして5kmの標識を過ぎた時、バイクが静かに止まりました。そう、ガス欠です。

レーを出た時には満タンだったはず、距離から見ても十分足りるはずなどと考えたところでバイクは動きません。

やむを得ず、ガソリンをわけてもらうために車が通るのを待つことに。こんな状況でも、不思議と気持ちは落ち着いていました。

その落ち着きを感じ取ったかのように10分ほどで車が通りかかります。

事情を説明し、ガソリンをわけてくれと頼むと「悪いな。この車、ディーゼルなんだ。」

頭の中でスネ夫が自慢する時のBGMが流れました。

2台目3台目と同じセリフを残し走り去っていく車に、すこし焦りを感じ始めました。

 

ガソリンをもらうのは諦め、とりあえず村まで乗せて行ってもらう方向に切り替え再び待ち。

また10分ほどして、村の入り口までなら行くというトラックに乗せてもらえることに。

そして村の入り口に到着したはいいが、そこにガソリンスタンドなどというものはなく、その先の村の中心地に行ってもそんなものはないと聞かされました。さて困りました。

途方に暮れていると、近くの食堂の主人が出てきて「使ってないバイクがある。タンクにまだガソリンがあるだろう」と話しかけてきてくれました。ありがとう、本当にありがとう!とお礼を言いながら、空のペットボトルにガソリンを移す僕らに「チャイ飲むか?」とさらに優しく声をかけてくれました。それっきりチャイが出でくることはありませんでしたが笑

無事2リットルのガソリンを手に入れ、ここまで乗せてもらったトラックがレーに戻るということで再び乗せてもらうことに。ここでもまた、ラダックの人々の優しさに救われることになりました。

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写真は僕らを乗せてくれたトラックのドライバーとそのお客さん?恋人?な二人。

彼らはこの中途半端な所に車を停め、日陰でイチャこいてました。何故こんなところで?その答えは、

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こちら。岩が崩れ道がふさがってしまっていたのです。

聞くと無造作に置いてあった数十本のダイナマイトを全部突っ込んだらしいのです。

やりすぎだろバカヤロウ。

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やちゃった感がいなめない後ろ姿。

「目の前の瓦礫をどければいいじゃん」

「でもこれどけたら、さらに崩れて上のでっかい岩が落ちてくるかもだから危ないじゃん?」

「うーん、、、あ!そっか!じゃあもっかい爆破して上の岩からおとしちゃえばいいじゃん!」

「確かに!よし、ダイナマイト持ってきて!」

「「ってもう全部使ってしまったやーん!」」

という壮大なコントを繰り広げているようでした。

しばしの沈黙の後、現場監督らしき男が「プラスティック爆弾持ってきたからもう大丈夫だよ」とニヤニヤしながら話しかけてきました。もちろんカウントダウンなどなく炸裂した爆弾によって巨大な岩の塊は崩れ落ち、残されたのはさっきまでの何倍もの瓦礫の山でした。

その様子がこちら。

 

その後瓦礫をどかすこと30分。バイクで来ていた僕らはなんとか脱出。こんなところでも現地の人々の優しさに触れることができました。しかし、後続の車たちが通れるようになったのはいつになったのだろうか。

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工事現場の後ろにそびえる岩の柱。

根元にいる人間と比べると、その大きさがわかると思います。

こんなありえない絶景の中バイクを走らせ、結局レーに着いたのは暗くなってから。

バイクを返し夕食をとり、クタクタな僕らはすぐに眠ってしましました。

当初の目的は果たせませんでしたが、この旅の中で最大級のアドベンチャーでした。

UPDATE : 2016.08.17 matsumoto Category. : 遠征

TRAIL TRIP IN LADAKH 第4章〜カルドン峠セカンドアタック〜

皆様こんにちは。平馬です。

ラダック滞在が十日を過ぎ、帰国の日を指折り数えながらもこの地を去る寂しさを感じ始めていました。

今回お届けするのは、1度目は雪で閉ざされ頂上まで行くことができなかったカルドン峠へのリベンジの様子です!

 

前回書き忘れましたが、外国人観光客がこの峠に向かうにはILP(インター・ライン・パーミット)と呼ばれる許可証が必要になります。まずはこの許可証を取りにレーの中心地に向かいます。

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何度か道を尋ねながら到着!『HIDDEN HIMALAYA(ヒドゥン・ヒマラヤ)』

ここは「ラダックの小さな旅行代理店」という日本語表記の看板からも分かる通り、レーで唯一の、日本人女性の方が経営されている旅行会社です。

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中に入ると思ったより広く、清潔感のあるさっぱりした空間。ここで各種手続きを行います。

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こちらがオーナーの上甲紗智さん。気さくで話しやすい方でした。

ここでは、日本人が気になりそうは細かい所まで丁寧に説明してくれるので、初めての方も安心して旅のアテンドを任せることができます。ちなみに、一泊二日で行ったパンゴン湖への行程でも、マウンテンバイクに乗って撮影をしながらという趣旨を理解してドライバーを手配してくれたりと大変お世話になりました。

二人のお子さんと暮らすレーでの生活を綴った上甲さんのブログ『ラダははブログ』も面白いので是非チェックしてみてください!

 

それでは話を戻します。二度目となるカルドン峠までの運転は、一回目と同じおっちゃんにお願いしました。

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ゆるい雰囲気がラダックらしい最初のチェックポスト。ここより先の車道はほとんど舗装されておらず、上下左右にかなり揺れます。

前日の夜、同じ宿に泊まっていたインド人タトゥーアーティストとカメラの話題で盛り上がり、ついついラムを飲みすぎたせいもあり、この旅で最も過酷な移動となりました。

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今にも昇天しそうになりながらなんとか頂上に到達!写真はドライバーのおっちゃんと。

二日酔いと高高度のダブルパンチで体調は最悪。バイクを組み立てるだけで息が上がる始末。

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そんな体とは対称的に空は、いや『宙』と書いた方がしっくりくるかもしれません、宙は群青色に晴れ渡っていました。

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頂上付近はかなりの急傾斜が続くため、トレイルではなく車道をダウンヒル。

雪も消え、乾いた褐色の大地が続きます。写真左側の車道を下っていく松本を撮影したのですが、周りの山が大きすぎて全然写りませんでした。

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もうちょっと寄ってみましょうか。見えますか?笑

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さらにもう少し。いましたね。

この3枚を下から見ていくと、周りの山の大きさがわかると思います。

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車道を外れトレイルへ入ると、牛とヤクの配合種であるゾッキョという動物の群れに遭遇。

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顔つきは牛よりも鋭く、毛はヤクより短め。

彼らは子孫を残すことができない種だと聞かされ、僕は切ないなという感想を抱きました。

牛とヤクの両方の魂を持ち、新しい種として命を授かりながらそれを未来に繋ぐことができないというのはどんな気持ちだろうと考えていました。

しかしそんな彼らの顔は常に穏やかで、まるで、『種の繁栄』という生命の生存本能からも解き放たれ、別の次元にその魂を置いているような気さえしました。

…..気のせいか。

 

 

その後も撮影をしながらトレイルを下り続けました。

ボッコボコでガレッガレのトレイルに弄ばれ、僕の手足は限界でした。

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それでも、そんなことはお構いなしに雲は流れ、美しい景色は広がり続け、荒れたトレイルは続くのでした。

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空の色が雲で隠れると、もはやどこか別の惑星にいるのではという錯覚に陥ります。

長い年月をかけて岩に刻まれた紋様は幾重にも折重なり、複雑な造形を作り出し僕を魅了しました。

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(….美しい)

 

 

 

 

 

 

 

おっとすいません、魅了されてました。

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長くなりましたが、最後は僕のバイクに群がる牛たちの写真でお別れです。

岩しかないこの場所では珍しいのでしょう、どこからともなく集まってきました。

このあと、僕のバイクが彼らのヨダレでべちゃべちゃになったのは言うまでもありません。

 

次回は最終章ということでこの旅の総まとめを書きたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。ジュレー。

 

UPDATE : 2016.08.15 matsumoto Category. : 遠征

TRAIL TRIP IN LADAKH 第3章〜レーの町〜

ジュレー!平馬です。

この遠征記も第3章を迎え折り返しとなりました。書けば書くほどに書きたいことが溢れてきて、あれもこれもとなんともまとまりのない文章ですが、どうぞ最後までお付き合いください!

 

さて今回は、私たちが拠点としていたレー(Leh)の町についてです。前回も書きましたが、この町の標高は約3650m、富士山の山頂と同じくらいの高さにあります。

そのため帰国後はまず最初に「高山病は大丈夫だったの?」と尋ねられました。

 

A.ガッツリなりました。

 

階段を登っては息が上がり、荷物を持ち上げては息が上がり。頭痛も伴ってバッチリ洗礼を受けてまいりました。

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そんな絶不調の中でも、遥か遠くの山々まで見渡せるほどに澄んだ大気は美しく、高台から見下ろすと思いのほか緑の多い町でした。

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宿を出て緩やかな坂を下りながら町の中心部へ。細い路地を進んでいくともはや土色一色。

家屋の外壁は、そのほとんどが泥レンガと石でできているため長雨が降ると家が溶けるそうです。マジか。

ん?ずいぶん変な形の山が奥に見えるって?

ノンノン、あそこににそびえているのは旧レー王宮。ちょっと行ってみましょう。

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王宮に近づくにつれ、私はその巨大さに驚かされました。

9階建ての高さまでほぼ垂直に積まれた外壁に圧倒され、建築当時の労力を想像してため息が出ました。

この王宮はレーのシンボル的存在であり、ラダック王国が最も栄えた16世紀に建てられたものだそうです。

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そしてライド!建物が大きすぎて構図に試行錯誤している最中の一枚です。

なんか、公務をさぼってマウンテンバイクで城下町に繰り出すやんちゃな王族みたい。

王宮から「あいつはどこへ行った!また抜け出しおったか!!」って聞こえてきそうです。

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せっかくなので最上階から町を望む。これまた見事なまでに土色一色。確かに雨で溶けそう。

 

ひとしきり撮影を終え、昼食と買い物のため『メインバザール』へ向かうことに。

道中とんでもない建物が。いや、とんでもない木か?

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切る、という選択肢はなかったのか?それとも切ってはいけない神聖な木なのか?もしそうならば、その上にカフェを作っちゃうのはありなのでしょうか。チベット文化圏とはいえさすがインドといった感じです。

まあきっと、自然と共にあらんというスタイルなのでしょう。

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その後、いやいや載せすぎでしょという量の荷物を載せた自転車が狭い路地で立ち往生してました。

実際彼一人ではどうにもならなかったため、僕らも手伝うことに。

よくよく見ると、ブレーキ壊れてるわタイヤベコベコだわでもう命知らずかよ‼︎と心の中で叫びました。

無事大通りに出た彼に「写真を撮ってくれ」と言われパシャリ。彼は「撮れたか?」と続け私が頷くと、ニコッと笑いその場を去って行きました。見ないのかよ笑

 

それからは緩やかに坂を下りやっとメインバザールに到着。

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さすがは中心地、上空には何本ものタルチョがはためき、道は観光客で賑わってました。

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地元の(おそらく)中学生。堂々としていながらも可憐な素敵な女の子達でした。

三つ編みがトレンドなのでしょうか、この子達だけでなく他の学生にもたくさんぶら下がってました。

またピースではないところがまた良いですよね。うん、すごくいいですよね。え?ちょっと気持ち悪いですか?

 

さ、次に参りましょう。

 

ぼちぼち宿に戻ろうかとのんびり走っていると、4人の子供達が道の脇で遊んでいました。

彼らはマウンテンバイクに乗った僕たちを見つけるとダッシュで駆け寄り体で道を塞ぎ、

「お願い!これ乗らせて!ちょっとだけ貸して!」と叫びます。

旅行先でのちょっと貸してほど怪しいものはありませんが、相手は子供、そしてここはラダックでした。いいよといってからまたがって走り去るまで3秒とかからなかったでしょう。

あっという間に町中に消えていく彼らを見ながら、ほんの少しだけ不安がよぎりました。

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残された二人と雑談すること5分。不安が大きくなります。

最悪こっちには人質がいるから大丈夫か。と、下劣なことを考えながら気を落ち着かせました。

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さらに5分経過。さすがに探しに行くも気配はなく、友達も困り顔。ぼくらはもっと困り顔。

 

「あっ!帰ってきた!」

いやーよかったわーと彼の指差す方を振り返ると、

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これでもかというドヤ顔で乗り回してました。かっこよすぎかよ。

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困り顔の正体は、帰ってこない不安ではなく自分が早く乗りたい不満だった彼もご満悦。

足ついてないけども笑

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最後はいつの間にか増えていた友達と写真を撮って別れました。

 

宿に帰る途中、いつも水や日用品を買いに立ち寄る商店での一枚。

いつもでも笑顔な店主のおじいちゃん。「チャンキュベリマッチ」と小さな声で手を振る姿が懐かしい。

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最後はラダック滞在中にずっと泊まっていた『シャンティーゲストハウス』のスタッフ達と。

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とても気のいい彼らのおかげで、滞在中は快適に過ごせました。

次にラダックに来る機会があっても、またここを訪れたいと思います。

 

これにてレーの町のレポートは以上です。次回は、カルドン峠へのセカンドアタックの様子をあげさせていただきます。

最後まで読んでいただきありがとうございました。ではまた。

 

UPDATE : 2016.08.09 matsumoto Category. : 遠征

TRAIL TRIP IN LADAKH 第2章〜チャンラ・パンゴン湖〜

皆さんご機嫌よう、平馬です。

蝉の熱心な嫁探しの雄叫びがあちこちでこだまし、嫌が応にも夏の感じさせる今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。

都市圏に比べればまだまだ涼しい西伊豆ですが、さすがに夜には扇風機を『弱』から『中』時には『強』にまであげるくらいには暑くなってまいりました。

私は明け方の涼しさでお腹を壊す傾向があり、最近ではタイマーをかけて眠りにつくのですが、風が止まると寝苦しさに目を覚ましてしまいます。

熱気以外が静まり返った夏の夜に目を覚ました私は、寝ぼけながら2時間前の心配性の自分をなじるのでした。そしてその3時間後、腹痛で再び目を覚ますのでした。

さぁ、そういうわけで(どういうわけだよ)←こういったセルフツッコミってもう古いですよね?って言ってるこの矢印も古いか。

TRAIL TRIP IN LADAKH 第2章、始まります。

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今回は一泊二日の日程で行きました、パンゴン湖についてです。

朝6時、前日にチャーターしておいたタクシーに荷物を詰め込み、美しく照らされる山々を見ながら優雅に出発しました。

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レー市内から車で30分ほど、途中にあるティクセ・ゴンパという僧院に立ち寄りました。

ここにはゆうに100を超える人々が、僧になるため日々修行を行っているとのことでした。

修行の場と聞いて厳格な雰囲気を想像した私は、キャップなんか被ってて大丈夫だろうか、ジーパンなんか履いて行ってひっぱたかれたりしないだろうかとビクビクしておりました。

しかし中に入ると、頭を丸めえんじ色の布を纏いつつも、足元はスニーカーな少年や、何やら熱心にスマホとにらめっこしている初老の方なんかもいて安心しました。

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とはいえやはり神聖な修行の場。院内にはパリッとした空気が流れ、ところどころに緊張感がただよっていました。

写真は朝のお祈りの様子。小さな子供から老人まで、幅広い年代の人たちが集まってました。

そして全員で声を合わせるわけでもなく、小さな子は自分の読めるところと、覚えたところだけを大声で呼んでいました。

それらが一つの大きな音になり、部屋の中で反響し混ざり合い、私の鼓膜を震わせる頃にはとても心地よい音になっていました。

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心穏やかになった私を出迎えてくれた、この禍々しささえ覚える極彩色の、えー、コマ・・イヌ?的なものでしょうか?

剥き出しの牙といい深淵の入り口のような目といい、全くパンチが効きすぎです。

日本の狛犬たちは本塗装前の下地処理の段階で出荷されてしまったのではという懸念が頭によぎります。

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写真左の、鮮やかなジャケットを着たナイスガイ。名をテンジンと言い、僕らをパンゴン湖まで送り届けてくれるドライバーです。

右の人は誰だろ、知らない人ですね。

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そんなテンジンの愛車。荷物も運ぶタクシーにとって貴重なはずのトランク内に、1100Wの巨大なウーファーを搭載したロックなタクシーでした。走行中の車内は、わりと爆音で祈りの歌が流れ続けていました。いやウーファーいるんかこれ。IMG_9671耳にこびりつく程度に祈りを歌を聴きながら、車は山間部へ。岩剥き出しの山肌とは対照的に、谷の底はヒマラヤからの雪解け水によって緑豊かな土地が広がっていました。途中、道路脇に山からの水が流れ沢になっているところを発見。テンジンは車を降り、流れの下流で用をたすと今度は上流に向かい車内から持ってきたペットボトルに水を汲み始めました。「リアルヒマラヤウォーターだよ!はっはー!」と嬉しそうにそれをゴクゴク飲むテンジン。まだまだ山の中腹ほど。私はこの流れのさらに上流に想いを馳せましたが、リアルヒマラヤウォーターと共にそっと下流へ流しました。下流の人々に幸あれ。それ以降はほぼノンストップで走り続けました。窓の外を無情に流れ去っていく景色をなんとか記憶に留めようとシャッターを切り続けました。

そんな中の一枚。

IMG_9664 この写真の何が良いって、単純にこの女の子が可愛いのもあるんですけど、これ車の中から撮ってるんですね。つまりこの子は向こうから走ってくる車の助手席に、何やらカメラらしきものを持ったチベタンなフェイシャルの私を見つけ、車とすれ違う刹那、決めポーズをぶっこんできたのです。目線が遅れているのはそのためです。いやはや感動しました。少女の可愛らしさや女性としての美しさではなく、ホモサピエンスとしての魅力を感じました。

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そしてもう一枚、タルチョを張るおばちゃん。

タルチョとはお経が書かれた5色の旗のことで、民家の屋根の上、仏塔の周り、そして土産物屋など、街のいたるところで目にします。

こうした、祈りが日常の中に溶け込んでいる様子にもラダックの魅力を感じます。もう魅力を感じっぱなしです。

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そんなこんなでレーを発ってから4時間ほど、チャンラに到着です。

このチャンラは『バイク越えできるえげつない高さの峠』として有名であり、ネット上にブログや動画等たくさん載っています。

そのためやはりバイクでの観光客が多かったです。エンジンの付いていない二輪車を興味深げに見つめる彼らもまたそんなバイカーの一人でもあります。二人だけど。

 

今日はたった一人の妹の結婚式。早くに両親を亡くし、半ば親のように育ててきた妹の晴れの舞台。

そんな日の前日、親友が病に倒れたとの知らせが舞い込んできた。式までに必ずは戻ると妹に約束し、私は親友のもとに向かった。

幸いにも命に別条はなく、容体の落ち着いた彼を後に妹のもとへと急ぐ。

「俺のせいで妹さんのドレス姿を見ることができなくなってしまい申し訳ない。せめてもの償いにこれを。」

何を言っているんだ、と私は声を荒げた。

私は諦めたわけではない。必ず間に合ってみせる。私が間に合わなければ、父親のいない彼女はたった一人でバージンロードを歩くことになるのだ。

そんなことには絶対にさせない。そう自分に言い聞かせ、蝶ネクタイを締めタクシーに飛び乗る。

焦る私の気持ちと反比例するように、窓の外の景色はゆっくりと流れ続けた。

なんとかここまでたどり着いたがこれまでか、と諦めかけたその時、彼が「せめてもの償いに」と渡してくれたマウンテンバイクが目に止まる。

そうか。これならば。待っていろ妹よ、私は馬よりも風よりも疾く駆け、きっと君のもとにたどり着こう!という兄の感じを狙ったんですが、どうでしょうか?

実際、下る時は車やバイクを煽りまくれるくらい早かったです。

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撮影をしながら下り、雄大な山々を堪能しました。

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堪能しました。

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羊飼いとその仲間たちにも会いました。彼らの毛、カシミヤになるそうです。

本当は正面から撮りたかったんですが、歩くのが思いのほか早く追いつけませんでした。

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その後はこんな山を飽きるほど見ました。さすが標高が高いだけあり、雲の影が近いです。

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やっと到着パンゴン湖。

ここは湖の入り口ということもあり、観光客がうじゃうじゃおりました。

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パンゴン湖、青かったです。

乾燥のため荒れ果てた唇のヒリヒリとした痛みに悶えながら「リップクリームを買える場所はあるか」と尋ね、

「 そ ん な も の は な い 」と一喝された私の顔より青かったです。

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その後パンゴン湖の周りで撮影を行い、疲れ切った僕らを癒してくれたホームステイ先の家族との一枚。

彼らが僕らに寄っているのか、僕らが彼らに寄っているのか、ただの家族写真に見えなくもありません。

ちなみに今回訪れたメラック村は、外国人観光客が立ち入ることのできる最果ての村です。電気の存在に驚くほどの最果て感でした。

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そんな村でも子供達は満ち足りた笑顔ではしゃいでいました。『足るを知る』というのはきっとこういうことなのでしょう。

そんな彼らのためになら、世界平和を本気で願ってもいいなと思いました。

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一泊二日の小旅行はあっという間に終了。

嫌な顔一つせず、丁寧に優しくバイクを積み下ろし撮影に協力してくれたテンジン。

本当にありがとう。あなたは最高のドライバーであり、かけがえのない友人です。

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旅の終わりに見つけたゴミ箱。

『USE ME』の文字が虚しく宙に舞います。

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それでも『USE ME』

いやいや、自分もうパンパンやん。使い切られてるやん。

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さて長くなってしまいましたが今回はこれにて終了です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

次回はレーの町でのライドの様子をお届けしたいと思います。それでは皆さん、ジュレー。

UPDATE : 2016.08.05 matsumoto Category. : 遠征
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